えっ……まだ30分しか経ってないじゃん……。絶望や……
トイレ行きたいけどライン止めるわけにはいかないし、対応者呼ばないと……。トイレも自由も行けない仕事って……
ライン作業をしていると、こんな風に思うことありますよね。こういったさまざまな負の感情により「ライン作業なんてやめたいわ」となりました。
この記事は、そんな「工場でのライン作業をやめたい人」に向けた記事です。
- 工場のライン作業をやめるための3ステップ
- 工場のライン作業をやめる裏ワザ
- 退職理由の例
- 退職すると伝えたときのみんなの反応
工場で10年間死んだ魚の様な目でライン作業をやっていた私の実体験を交えた、ここだけで読める記事になっています。
ライン作業をしていて1度でも「仕事やめようかな」と思った方には参考になると思うので、ぜひご覧ください。
- 高卒から自動車工場で10年間ライン作業。
- つまらなすぎて死んだ魚のような目で過ごす
- 一念発起して未経験から異業種に転職
- 「工場勤務からもっと早く脱出しておけばよかった」という想いから、本ブログ『コウテン』を運営中
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工場でのライン作業をやめたくなるタイミングや理由
工場でのライン作業をやめたくなるタイミングや、やめたくなる理由は以下の7つです。
それでは1つずつ深掘りしていきましょう。
長時間の単純作業で頭がおかしくなりそう
工場のライン作業は、長時間単純作業を繰り返すだけなので、ホントに頭がおかしくなりそうになります……。
慣れてくると何も考えずに勝手に身体が動いてますから、もはやロボットと変わりません。ロボットと私たちが違うのは感情があること。
ちなみに、私の仕事は、車のボディの傷を検査する仕事でした。2時間単純作業→10分休憩(トイレ行って帰ってきて水分補給したら終わり)→2時間単純→休憩……この繰り返しです。
1日300台弱、月6,000台以上同じ動作の繰り返しだったのです。うん、頭がおかしくなりえる数字ですよね……。
単純作業ばかりの毎日がクソつまらなかったのが、転職の決め手になった大きな理由です。
トイレも自由に行けない不自由さ
ライン作業の場合、トイレに行きたいと思っても自分の好きなタイミングでは行けないですよね。
なぜなら、1人のトイレタイムのために製造ラインを止めることはもったいないからです。
私が働いていた工場の場合、呼び出しの紐を引っ張って「リリーフ」と呼ばれる対応者が来てからトイレに行く感じでした。
他の人とトイレが重なってしまうと最悪です。リリーフが居なくなってしまうので「ちょっと待ってて!!」とか言われて5分ぐらい待たされ、漏らす寸前になったこともありました。
「トイレも好きなタイミングで行けない仕事ってなんなんだよ……。」と、やめたくなったのを覚えています。
ライン作業のスピードに付いていけずに怒られる
慣れた作業者のライン作業をはじめて見たときは、そのスピードにビックリしました。
そして、自分が実際にやってみると作業スピードに全然付いていけません。
ライン作業はチームプレイなので、基本的に前後の工程があります。自分の遅れを、後工程の人たちが挽回しなくてはいけなくなり、迷惑を掛けてしまうのです。
「なんでこっちが急かされなくちゃいけないんだよ!!」と、後工程の人がキレたり、陰口を言ったりしていたのを何度か見たことがあります。
そんな体験をしてしまうと、ライン作業なんてやめたい……。となってしまうのも納得ですよね。
工場勤務者の民度が低すぎて絶望
世間のイメージとして、工場でのライン作業は高卒で底辺の人間がやるものだ。そんな風なイメージがあるかと思います。
そんなことはありません。と言いたいところですが、実際問題、働いている人間の民度が低いなぁと感じることは多々ありました。
たとえば、帰り道にあるコンビニの駐車場で、タバコ吸いながら缶ビール片手に話していたり、退勤しながらポイ捨てしたり、と、常識で考えればおかしなことをする人間が居ました。もちろんまともな人も居ましたが。
ただ、そんな民度の低い人間を見たときには「あー、こんな奴らと同じ仕事してんのかぁ……。」と落ち込んだことを覚えています。
工場勤務で働く頭のおかしい人たちのエピソードは「【実録】工場で働く頭がおかしい人について現役工場勤務の人にアンケート取ってみた!」をご覧ください。
将来の姿を想像したとき
工場のライン作業は、良くも悪くも将来の姿がわかりやすいです。
なにせ大きく変わることは考えにくいので、今いる上司が数年後の自分の姿です。
「あー、〇〇さんって5つ上だよな…じゃあ自分も5年後同じように退屈なライン作業やってるんだろうなぁ…。」と、ふと落ち込んだことがあります。
工場のライン作業はいろいろな所で「AIに奪われる仕事」と言われます。
急に無くなることはないでしょうが、10年後にはライン作業を人間がやる必要がなくなるかもしれません。となると、今よりも従業員は少なくて済むので、リストラによって仕事を失う人が出てきてもおかしくないですよね。
なにも準備することなく退職を余儀なくされたライン作業者が、次の仕事や今後の人生に苦しむことが想像つきます。
会社に何かあったときに転職しやすいよう、自分の市場価値を高める必要があると思って、工場のライン作業をやめようと思ったことを覚えています。
暑さや寒さなど作業場の環境の悪さ
部署にもよりますが、工場の中は夏は暑いし、冬は寒いしで環境が悪いですよね。
若いころはまだ頑張れますが、年を重ねるに連れて体力もなくなってきびしくなってきます。
温暖化に伴って、日本の夏は年々酷暑になっていますよね。そんな中、さらに暑い工場の中でのライン作業なんて、リスクでしかないです。熱中症になって倒れる人もいました。
長く続けていくことを考えると、もっと作業環境の良いところで働きたいなと思いますよね。
暑さ・寒さを少しでも和らげるグッズは「工場勤務者におすすめの便利グッズを9個紹介!」で紹介しています。参考にしてください。
夜勤をしているとき
夜勤をしているときも、工場勤務をやめたくなりますよね。ちなみに、私が転職を決めた理由の1つも「夜勤」でした。
夜勤は心も身体も疲弊します。そして夜勤は「がんのリスクを上げる」なんて研究結果も出てるくらい、身体への負担が大きいです。
また、夜中に働いていて「普通の人は寝てる時間に働かなきゃいけない自分はなんて底辺なんだ……。」と、落ち込んだのを覚えています。
夜勤のリスクについては「工場の交代勤務はマジでやめとけ!夜勤の悪影響を調査した結論」でくわしく解説しています。
現在、夜勤をしている人は「結構危ない働き方をしている」というのを知ってもらいたいです。
工場のライン作業をやめるための3ステップ
工場をやめたくなるタイミングや理由に、共感できた人も多いのではないでしょうか。
では「工場勤務をやめたい」と思ってしまった、“その次”に起こすべき行動は”なにを”すればいいのか、工場のライン作業をやめるための3ステップは以下のとおりです。
この3つさえ終われば、その先は会社の指示通りに進めれば終了です。
それでは、工場をやめるための3ステップを、1つずつ解説していきます。
転職先を探して内定をもらう
退職を伝えるのは、絶対に転職先を決めてからにしてください。
この場合の転職先を決めるとは「内定をもらってから」ということです。
いやいや、内定とかそんなに簡単に出ないだろ……。しかも働きながらじゃ時間もないし、今の会社やめてから転職活動したほうがいいじゃん。
そう思うかもしれませんが、絶対に今の仕事はやめちゃダメです。(このままじゃブラック過ぎて精神おかしくなる、とかは別)
なぜなら、仕事がない状態で転職活動すると心に余裕がなくなってしまい、転職先が微妙でも妥協してしまうからです。
なので、必ず内定をもらってから会社に退職を伝えましょう。
もっと細かい「工場からの転職ロードマップ」は工場勤務から転職でシャバへ脱出!で紹介しています。工場からの転職を考えている人はぜひ参考にしてください。
退職理由を”一応”考える
内定が決まったら上司に退職の意思を伝える必要がありますが、そのときに退職理由を聞かれるので、”一応”考えておきましょう。
なぜ”一応”なのかというと、労働法でも民法でも本来は退職理由を伝える義務はないからです。「一身上の都合により」で十分です。
とはいえ、退職前の面談でいろいろと聞かれると思います。そこで「一身上の都合です」と押し切るのは少し空気が悪くなりそうですよね。
なので、それっぽい退職理由を考えておいて伝えましょう。
退職理由の例をいくつか考えてみました。
- やりたい仕事が見つかった
- 〇〇という仕事でスキルアップがしたい
- 家族の希望
などですかね。
今の仕事や待遇面に対しての退職理由を言わないのがポイントです。
「今の仕事が辛くて……。」や「もう少し給料の高い会社で働きたくて……。」など、本音を言ってしまうのはNGです。
「じゃあ部署異動とかだったらどう?」とか「来年までいれば昇進する予定だったのにな〜」など、相手に引き止める材料を与えてしまいます。
「今の会社には不満はないけど、他のところでやってみたいんだ」といったプラスの理由を伝えましょう。
1番役職が近い上司にまずは伝える
内定が決まると安心してしまい、上司よりも先に同僚に話したくなると思いますが、それはやめましょう。
なぜなら、同僚が話を漏らして上司の耳に入ってしまうと、厄介なことになりかねないからです。
上司としては、転職を考えている人間から直接相談を受けるよりも先に、他の人から又聞きで聞くと印象が悪いです。
また、直属の1番役職が近い上司に話をするのがポイントです。
部署でトップの人にいきなり退職の話をしてしまうと、直属の上司の顔が立ちません。
上司の今後のためにも、必ず直属の1番役職が近い上司から退職話をしていくようにしましょう。
【番外編】工場のライン作業をやめるための裏ワザ
いやー……、退職を伝えるのとかぶっちゃけ気まずい……。絶対に止められるし、止められたらやめるのを貫けなさそう……。
そんな人には、合法な裏ワザ的方法として「退職代行」があります。
退職代行を使えば、次の日から会社にいかずに辞めることは可能です。ですが、おすすめはしません。
ぶっちゃけ、お金も掛かりますし(数万円)、引き継ぎ問題などが発生して損害賠償だなんだと言われる可能性もめちゃくちゃ低いですが、0ではないです。
ただ、どうしても言いにくかったり、パワハラが横行していたり、転職を許してもらえなかったりする場合は、退職代行を使ってそんな職場からは速攻で逃げてください。
あなたの貴重な時間はそんな人間たちのためにあるわけじゃないですからね。
評判の良い退職代行サービスのリンクを一応貼っておきます。
>>>【実体験】やめることを伝えた後の周囲の反応は?
「やめることを伝えたらどんな感じになるんだろう……。」と気になりますよね。
おまけ情報として、私が上司や同僚に退職することを伝えたときの反応を紹介します。
退職者の生の声はなかなか聞く機会がないですからね。参考にしてみてください。
※ちなみに、私の転職理由は子供が生まれるのをキッカケとして、妻の実家の近くに引っ越したいからです。というものでした。
会社をやめると伝えたときの反応【上司編】
まずは、上司に「会社をやめたい」と伝えたときの反応です。
あのー、Aさん今日の仕事終わり少し時間もらえますか?
おう……どうした?
ちょっとお話したいことがありまして……よろしくお願いします。
ライン作業中……
おい、ライ、Aさんが呼んでるぞ!
あっ、わかりました!(なんだろ?さっきのことかな?)
気になって仕事にならんから呼んじゃったよ……(笑) 話ってなんだ?
あっ……転職しようかと思っています。
やっぱりか……理由は?
子どもが生まれるので、嫁の実家の近くに引っ越したいんです。
これから先いろいろとお世話になることはあるだろうし、嫁の希望でもあるので。
なるほどな……。もったいないな〜、これから役職ついて給料も上がってくところだったのに……。
そんな評価をしてもらえていたのは嬉しいです。ありがとうございます。
また、次のところでもここでの経験を活かして頑張ります。
転職先は?決まってるの?いつから?
はい。決まってます。6月からです。
※このとき1月。自分の別工程の教育が始まってしまいそうだったので、時間がもったいないと思い早めに伝えた。
そうか……。転職先も決まってんなら今さらなに言ってもしょうがなさそうだな。頑張れよ。
とりあえずBさん(もう一個上の上司)には言っておくから、また後で面談があると思うよ。
了解です。ちょっと早いですが、いろいろとお世話になりました。
最後までしっかりとやります。失礼します。
みたいな流れでした。
その後のBさんとの面談も同じような内容です。
どうでしょう?少しは疑似体験になりましたかね。意外と大した事なさそうじゃないですか?
気張らずに工場からの転職を考えてみてください。
会社をやめると伝えたときの反応【同僚編】
ここからは同僚に伝えたときの反応です。
- えー?マジか!次はなんの仕事するの?
- いつやめるの?
- 場所はどこなの?
こんな反応ばかりでした。
正直、大した反応がなくてほとんど覚えてない人もいます。
また、工場勤務の人たちは総じて口が軽かったり、うわさ話が好きだったりするので、勝手に広まっていったのを覚えています。
まぁ、自分がやめて1週間もすれば、話にも上がらなくなることでしょう。今いる会社も人はやめていきますが、そんなもんです。
まとめ:ライン作業をやめたくなるタイミングや理由はたくさんあった
この記事で紹介した「ライン作業をやめたくなるタイミングや理由」は以下のとおりです。
ぶっちゃけ、どんな仕事でもやめたくなるときはあるでしょう。
ただ、転職してみて思ったのは「工場のライン作業をやめてよかったなぁ」です。
もちろん工場には工場の良いところもあります。
- 勤務時間が読みやすい
- 休みが割としっかりしている
- 年収が高め
とはいえ、仕事を楽しむことや、将来性を考えると「工場から転職しよう」という本ブログのコンセプトは変わりません。
そんな思いをふんだんに込めて、工場からの転職の流れを丸々解説した「工場勤務から転職してシャバへ脱出!」をご覧ください。転職の一連の流れがわかります。
また、それでもなお「工場からの転職なんて難しいでしょ……。」と思っている人は「工場勤務からの転職は難しいは被害妄想。」をご覧ください。
変化の早い時代になり、どんどん会社がなくなっていきます。
私たちの働いている企業がこのまま存在し続ける保証なんてありません、となると、いつ仕事を失ってしまうかわからない。ということです。仕事を失っても生き延びていけるスキルが身に付く仕事に転職するのが今後の生存戦略でしょう。
これからも楽しく生きていくために変化を恐れずに行動していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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このブログ「コウテン」では、高卒から10年間死んだ魚のような目をしながら働き続けた人間が、未経験の業界に転職した経験をもとに、工場からの異業種への転職について発信していきます。
私は10年間を無駄にしたと思っています。あのときがなければ今はない。なんて綺麗事を言うつもりはありません。若くて自由なうちにもっとやってみたい仕事をやればよかったなと。
ですが、あのときの私と一緒で、工場から転職するのが怖い人はいると思います。
そんな人の人生が好転するように。そう思って本ブログ「コウテン」を運営しております。
転職の一連の流れをまとめた工場から転職でシャバへ脱出!高卒から10年働いて転職した人間がおすすめの転職の流れを紹介!も参考にしていただければと思います。