製造業・工場勤務に将来性なんてないよな……
AIの進化で奪われてしまう職業なのかな……
あなたはそんな風に思っていませんか?
結論、AIの台頭によって変革は起きるであろうが、製造業が無くなることはありません。
ただし、製造業での雇用は減る可能性はあります。AIに取って代わられる人が出てくるからです。
時代の変化が凄まじい現代において、働いていて今の職業に不安を覚えることは誰しもあるでしょう。
この記事では、工場で働く人に向けて
- 製造業・工場勤務の将来性
- 工場勤務者が抱えがちな将来への不安
- 工場勤務者の不安を解消するための方法
- 今後将来性がありそうな業界
をお伝えしていきます。
私は自動車工場で高卒から10年間働いていました。なので、工場で働く人の将来への不安がリアルにわかります。
また、私は転職・副業をすることによって、マインドチェンジが起こり、将来への不安がまったくなくなりました。これらの不安の解消方法も実体験ベースで話していきますので、ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。
- 高卒から自動車工場で10年間ライン作業。
- つまらなすぎて死んだ魚のような目で過ごす
- 一念発起して未経験から異業種に転職
- 「工場勤務からもっと早く脱出しておけばよかった」という想いから、本ブログ『コウテン』を運営中
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製造業・工場勤務の将来性は?
まずは、製造業・工場勤務の今後の将来性についてです。
製造業はAIの台頭によって、大きな変革が訪れるでしょう。いや、むしろ一部ではAIの導入はすでに行われています。ですが、「AIが台頭してきたからと言って、製造業の将来性が低下するわけではない」というのが私の考えです。
AIの活用による生産ラインの自動化により、作業効率の向上や人的ミスの削減が可能になることでしょう。また、AIを活用することで、データ収集や分析が容易になります。
AIの活用により、効率的かつ品質の高い製品を生産することができるようになることでしょう。そういった意味では、製造業は「将来性がない」というよりも、むしろ「将来性がある」のではないでしょうか。
しかし、そうなってくると「AIが活用されることで人間が要らなくなるのでは?」という疑問が起きます。
この疑問への結論は「必要な作業者の人数はゆくゆくは減る。ただ、AI導入後もAIを管理する人間が一定数必要になる」です。
ですが、ただ同じことを繰り返すライン作業者には将来性がありません。
私が10年間工場で働いていたときも「こんな単純作業ひたすらやってていいのかなぁ」なんて不安になったことを覚えています。
それでは、次の章では「工場勤務者が感じるであろう不安」について紹介していきます。
モヤモヤした不安を解決するためには、その不安の正体を知るところからはじめましょう。
工場勤務者が感じる将来への不安4つ
工場勤務者が感じる将来への不安は以下のとおりです。
- AIの進化
- 体力&健康面
- スキル不足
- 業界の衰退
1つずつ見ていきましょう。
AIの進化
AIの進化は工場で働く人にとって脅威でしょう。
たとえば、外観検査はAIでも対応できてしまいます。「フツパー」という会社では「月額98,000円で使える外観検査AIソリューション」というものがあります。
私は完成車両のキズや凹みを検査していましたが、こんなAIがあると知ったら「あれ?俺の仕事なくなるんじゃね?」と、さらに不安になっていたことでしょう。
3〜5年ですべての工場にAIが導入されるとは思いません。しかし、10年、20年単位で見ると工場にどんどんAIが導入されることは十分にあり得るでしょう。
「AIが導入されました、はいあなたはクビです」という訳にはいきません。日本の雇用制度的になかなかクビにするということはできないからです。
しかし、AIの導入によって必要がなくなってしまった人は、企業の業績が悪化した際にはリストラの対象になってしまう可能性があります。
そういった意味でも、AIの進化によってどの様に変わっていくのかは工場勤務者にとって不安の原因の1つです。
体力&健康面
工場勤務者が不安を感じてしまう原因の2つめが「体力や健康面への不安」です。
「労働環境が良い」と胸を張って言える工場は少ないのではないでしょうか。
粉塵が舞っていたり、溶剤などの独特な匂いがするところであったり「こんなところで何十年も働いていたら、身体おかしくなっちゃうんじゃないかな……」と不安になってしまうのも無理はありません。
また、重い物を持ったり、夜勤があったりすると「こんな働き方あと何年するんだよ……」と思ってしまうこともあるでしょう。
年齢を重ねて出世すれば、ライン作業をすることはなくなります。
ですが、出世できる人間は限られているため、中には40歳、50歳になっても、若手の中に混じってライン作業をしなくてはいけません。
年を取ってからもライン作業をやることを想像すると、体力や健康に不安を覚えるのは当然です。
夜勤の悪影響については「【やばい…】工場の2交代制はマジでやめとけ!夜勤の悪影響を調査した結論」で解説していますので、コチラの記事も参考にしてみてください。
スキル不足
工場勤務者が不安を感じてしまう原因の3つめが「スキル不足」です。
工場で働いていても、どの会社でも活きるような汎用的なスキルは身に付きにくいです。
たとえば、私は自動車工場でコンベアに流れてくる完成車両の検査を10年間していました。このときのスキルと経験は、転職先で1ミリも活きていません。
長い期間働いていても、工場以外で活きるスキルが身に付かないのは「急にリストラとか、転職しなきゃってなったとき全然スキルないよな……」という風に不安を覚えてしまっても無理はないでしょう。
業界の衰退
工場勤務者が不安を感じてしまう原因の4つめが「業界の衰退」です。
AIの台頭や産業革命によって、安泰と思われていた業界も一気に廃れてしまいます。
たとえば、ガラケーを作っていた工場はスマホの普及によって衰退してしまったでしょうし、FAXなども昔は調子良かったでしょうけど、今はどんどん減っているはずです。
「業界の衰退によって職を失う」と考えたときに、3つめで紹介した「スキル不足に対する不安」と相まって、さらに大きな不安を感じてしまいます。
コラム:AIに「AIの台頭によって脅かされる業界はなんですか?」と聞いてみた
実験として、AI(ChatGPT)に「AIの台頭によって脅かされる業界はなんですか?」と聞いたところ、以下のような回答が返ってきました。
AIの台頭によって、自動化された業務に従事する従業員が不要になる可能性がある業界があります。以下にいくつかの例を挙げます。
製造業:自動車、家電製品、携帯電話などの製造工程において、ロボットや自動化システムが導入されています。これによって、製造工程の自動化が進み、人手不足の解消や製品品質の向上が図られています。
コールセンター:音声認識技術や自然言語処理技術が進化することで、顧客サポート業務をAIが代替することができるようになっています。AIによる顧客サポートは24時間対応でき、高度なサポートも可能です。
銀行業務:AIによって、顧客に対する口座開設やローンの審査、口座残高の確認など、銀行業務の自動化が進んでいます。これによって、銀行業務の効率化が図られ、顧客サービスの向上にもつながっています。
小売業:AIによる顧客行動の分析や、在庫管理などの自動化が進んでいます。これによって、小売業界では従業員の削減が進む可能性があります。
ただし、AIが進化する一方で、AIにはまだまだ限界があり、人間の判断力や感性が必要な業務においては、AIが完全に人間を置き換えることは難しいと考えられています。
また、AIを活用することで、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性もあるため、今後もAIを活用しつつ、人間とAIが共存する社会を目指す必要があると言えます。
「AIを活用することで、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性もあるため、今後もAIを活用しつつ、人間とAIが共存する社会を目指す必要があると言えます」
この部分は非常に重要だと思いました。
AIを「敵」と感じるのではなく「仲間」と感じることで、新たな時代を生きていけるのかなと。
それでは、本題に戻ります。
工場勤務者が感じる将来への不安を解消する方法
工場勤務者が感じる将来への不安を解消する方法は以下の3つです。
- 本を読んでマインドチェンジ
- 転職して環境チェンジ
- 資格の勉強や副業をしてスキルアップ
それでは、1つずつ解説していきます。
本を読んでマインドチェンジ
まず、将来への不安解消方法として、取り組みやすくて効果が高いのが「読書」です。
このあとに紹介する不安解消方法が「転職」や「副業」といったものなのですが、人によってはハードルが高く感じてしまうかもしれません。
ですが、読書であれば2,000円も掛からず、スマホ1つで取り組めます。
ぶっちゃけ、将来への不安を感じるのは当たり前です。工場勤務に限らずどんな仕事をしていようが、将来のことを考えて不安になるのは普通の人なら仕方がありません。
ホリエモンや本田圭佑のようなメンタルお化けではなく、我々はただの一般人なので。
本を読んでマインドチェンジするのに「読書」が適している理由は、メンタルお化けの人たちや研究に身を捧げている人たちの考えに触れられるからです。
「環境が人を作る」という言葉を聞いたことはありませんか?普段、一緒に居る人たちの考え方・行動が、あなたの”当たり前”を形成していきます。
たとえば、ホリエモンや本田圭佑と一緒に過ごしていたとしたら
将来、仕事がどうなるか不安でさー
みたいなマインドにはならないでしょう。
なかなか簡単に環境を変えることはできませんが、読書によってすばらしい人たちの考えに触れることは、擬似的に環境を変えていると言っても過言ではないでしょう。
将来に不安を感じてしまう人におすすめの本
将来に不安を感じてしまう人におすすめの本が『精神科医が見つけた3つの幸福』という本です。
この本は精神科医の樺沢紫苑さんによって書かれています。
将来に漠然とした不安を抱えてる人の多くは「今、めっちゃ幸せです」とは言い切れないはず。しかし、幸せを感じやすくなれば、将来への不安は軽くなることでしょう。
なぜなら、今幸せな人は前向きに未来のことを考えられるからです。
理由があって不安を感じている訳ではなく、漠然と不安・不幸を感じている人にはおすすめの本です。
転職して環境チェンジ
不安を感じてる理由が
- 工場の将来性
- 体力や健康面
- 衰退する業界
など、工場勤務であることが将来を不安に感じる原因なのであれば、転職して環境を変えてしまうのが手っ取り早くておすすめです。
いや、転職とかハードル高すぎるわ
そう感じる人もいるかもしれません。
私も10年間同じ工場で何も考えず働いていたところ、奥さまから「転職したら?」と急に言われたときには、反射的に「いや、俺が転職なんて無理だよ!」と答えました。
その後、気持ちも変わり転職活動をはじめたところ、まったくの未経験の別業界への転職を成功。今は毎日楽しく過ごしていますが、最初は「絶対に無理」と思い込んでいました……。
私の過去については「工場で働くあなたに本気で伝えたい。死にたかった工場勤務時代を振り返りながら。」でもう少し詳しくお話していますので、お時間が許すようであればお読みください。
先ほども紹介した「環境が人を作る」という言葉。
工場で一緒に働いている周りの人はどんな人ですか?
楽しく前向きな人たちですか?
それとも、毎日つまらなそうに生きてる人たちですか?
周りにいる人たちがあなたを作り上げています。あなたの上司が、あなたの将来の姿に近いです。
その姿は「こうなりたい」と思えるものですか?もしそうであれば、今の環境に居るのもアリだと思います。ですが、「こうはなりたくない」と思うのであれば、環境を変えることにトライするのがおすすめです。
思ってるよりも、工場からの転職は難しくないですよ。
「工場勤務からの転職は難しい」は被害妄想。難しくないと言い切れる理由と転職のコツを解説!
資格の勉強や副業をしてスキルアップ
不安を感じている理由が
- スキルが上がらない
- 給料が少ない
などの場合は、「副業」をはじめたり、資格の勉強をしたりするのがおすすめです。
副業なんて難しそう……。できるわけないよ……
そんな風に思うのも無理はありません。
現に、副業で月5万円稼ぐことを目指した場合、早くても半年〜1年は掛かるでしょう。ちなみに私は2年以上掛かりました……。笑
稼ぐのが難しいとはいえ、スキルアップを伴う副業のために毎日1〜2時間捻出できるようになれば、控えめに言っても人生が変わります。
そんな大げさな
そう思いましたか?
では、副業を毎日1時間、1年間頑張ったとしましょう。すると、年間365時間、約15日分ぶっ続けで頑張ったことになります。365時間同じことに注力すれば、確実にスキルアップできそうですよね。
たとえば、工事に関連する資格習得の勉強時間の目安を見ると一目瞭然です。
- 機械保全技能士3級……50時間
- 第一種衛生管理者免許……100時間
- 第二種電気工事士……150時間〜200時間
どの資格も365時間以内ですよね。毎日1時間の努力を365時間続けるだけで、大きな結果を得られることがわかるかと思います。
YouTubeを見てる時間や、ダラダラしてる時間を1時間だけで良いので副業や資格勉強の時間に当ててみましょう。
きっと1年後には成長を感じられているはずです。また、1つのことに没頭することによって前向きにもなり、将来への不安を感じることも少なくなることでしょう。
工場勤務におすすめの副業に関する記事(掲載予定)※おすすめの副業については、今後記事にしていく予定です。今しばらくお待ちくださいませ。
今後将来性のある業界は?
ここまでは、将来に不安を感じてしまう理由と、今後の対策案について紹介してきました。
ここからは、もしも工場勤務から転職するとした場合、「どの業界なら将来性があるのか」を考えていきたいと思います。
今後将来性のある業界は以下の3つです。
- IT業界
- 福祉業界
- エンタメ業界
それぞれの業界について紹介していきます。
IT業界
IT業界は今後も将来性があるでしょう。
なぜなら、IT業界は日々進化し続けていて、今後もさらなる進化をしていくからです。
IT業界の「IT」とは「Information Technology(情報技術)の略です。情報技術を駆使したサービスを提供する会社全体を指しています。
IT業界と一括りにされることが多いですが、さまざまな種類の仕事があります。
たとえば
- ソフトウェア開発
- Web開発
- システム開発
- 人工知能(AI)
- ブロックチェーン
- セキュリティ
- データ解析
- IoT
などです。
私が思う「20代であればチャレンジしてみても面白いのでは?」と1番思う業界が「IT業界」です。
福祉業界
意外に思うかもしれませんが、福祉業界も今後将来性のある業界かと思います。
なぜなら、少子高齢化が進んでいるため、さらに需要が増えるからです。
また、最近は高齢者に対する介護・医療分野において
- 医療機器やロボット技術の導入
- IoTやAIを活用した健康管理、遠隔医療
- Saasなどでの業務改善
などの取り組みが進んでいます。
福祉業界は、重労働・低賃金というイメージがある方も多いかと思います。
「重労働」に関しては、今後AIやロボット技術の活用により改善されていくでしょう。
また、低賃金に関しては国家資格の取得で昇給が見込めます。
福祉業界は高齢者や障がい者の方々など、社会的に支援が必要な人々を支える業界です。
すばらしい仕事であり、やりがいを感じることでしょう。
人のために行動するのが好きな人に福祉業界はおすすめです。
エンタメ業界
エンタメ業界も将来性のある業界です。
いつの時代も、形は変われどエンタメは必ず求められることでしょう。
エンタメ業界とは
- 映画
- テレビ
- 音楽
- ゲーム
- アミューズメント
- スポーツ
など、娯楽分野全般を扱う業界です。
最近では、VRやARなどの最新技術を使ったさまざまな取り組みが進んでいます。
また、SNSなどの影響によって新しいトレンドが生まれることも多いです。
エンタメ業界は、常に進化し続ける業界であり、新しい才能やアイデアが注目される業界でもあります。
クリエイティブ(創造的・独創的)な人におすすめです。
まとめ:将来なんてわからないから、今思うことに対して素直に行動しよう!
この記事では「工場勤務の将来性」についてお話してきました。
記事の内容をまとめると以下のとおりです。
- 製造業自体の将来性はある。ただし、ライン作業者に将来性はない。
- AIが台頭してきても、すぐに仕事を失うようなことはない。ただし、ライン作業者は徐々にAIに変わっていく。
- 工場勤務者が感じる将来への不安は「AI」「体力&健康面」「スキル不足」「業界の衰退」
- 不安の解消方法は「読書」「転職」「勉強」「副業」
将来について色々とお話しましたが、ぶっちゃけ将来のことなんてわからないので「今思うことに対して素直に行動する」ことが大切だと思います。
たとえば、コロナウイルスによって日本人全員がマスクを付けることになるなんて、5年前には誰1人として想像できなかったはずです。
将来のこと誰にもわかりません。今働いている会社が、来年には倒産するかもしれないですし、製品が大ヒットして売上が爆上がりするかもしれません。
そんなわからないことに想像を膨らませて不安になってしまうぐらいであれば、今回紹介した不安解消方法であったり、今やりたいと思っていることを何か1つでも始めてみるのが、1番楽しく生きれることなのかなと思います。
このブログ「コウテン」では、高卒から10年間死んだ魚のような目をしながら働き続けた人間が、未経験の業界に転職した経験をもとに、工場からの異業種への転職について発信してます。
私は10年間を無駄にしました。
あのときがなければ今はない。そんな綺麗事を言うつもりはありません。若くて自由なうちにもっとやってみたい仕事をやればよかったなと心底思っています。
ですが、あのときの私と一緒で、工場から転職するのが怖い人はいると思います。
そんな人の人生が好転するように。そう思って本ブログ「コウテン」を運営しております。
他にも、工場からの転職に関する記事をまとめておりますので、合わせてご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!